潜在層/健在層 それぞれに合うWEB広告の戦略を解説!

WEB広告は、ユーザーが商品やサービスに対してどの段階にいるかによって、アプローチ方法を変える必要があります。潜在層顕在層に対して、それぞれ適切な広告戦略を展開することで、より効果的にリーチし、コンバージョン率を向上させることが可能です。ここでは、潜在層と顕在層それぞれに最適なWEB広告戦略を解説します。

1. 潜在層向けのWEB広告戦略

1.1 潜在層とは?

潜在層は、まだ商品やサービスに対して明確なニーズを自覚していないユーザー層です。彼らに対しては、まず認知を拡大し、興味を喚起する広告が重要になります。

1.2 潜在層向けの広告戦略

1.2.1 ソーシャルメディア広告(Facebook、Instagram、Twitter)

潜在層には、SNS広告が効果的です。これらの広告は、ユーザーの年齢、性別、地域、興味・関心などを基にターゲティングができるため、潜在層の目に触れるように広告を配信できます。

戦略:
  • ビジュアル重視のコンテンツ: 魅力的な画像や動画を使って、ユーザーの注意を引き、まずは商品やサービスに興味を持たせる。
  • カジュアルなトーンでの訴求: 購買行動を強調せず、商品やサービスの特徴をライトに伝え、ブランド認知を促進。
  • ストーリー形式の広告: ストーリー性を持たせた広告で、商品やブランドの魅力をユーザーに自然に伝える。
具体例:
  • ファッションブランドがInstagramで新作コレクションのプロモーションを行い、広告を見たユーザーが「いいね」やシェアを通じてブランドの認知を広げる。
  • 食品メーカーがFacebookで、簡単なレシピ動画を配信し、興味を引く。

1.2.2 ディスプレイ広告(Googleディスプレイネットワーク)

ディスプレイ広告は、ユーザーが閲覧しているウェブサイトにバナーや動画広告を表示する手法です。潜在層が関連するコンテンツを見ている際に、視覚的にインパクトを与える広告を表示して、興味を喚起します。

戦略:
  • 視覚に訴えるクリエイティブ: カラフルでインパクトのあるバナーや動画を使って、スクロール中のユーザーの目を引く。
  • 興味を引くキャッチコピー: 商品やサービスの魅力を簡潔に伝えるフレーズで、ユーザーの好奇心を刺激。
  • ターゲティング精度の向上: ユーザーの閲覧履歴や興味関心に基づいて、関連性の高いウェブサイトに広告を表示。
具体例:
  • 自動車メーカーがディスプレイ広告を使って、新車の特典情報をライフスタイルや自動車関連のサイト上に表示し、潜在的な購入者にアプローチする。

1.3 潜在層向け広告戦略のまとめ

潜在層には、まずブランドや商品の認知を広め、興味を持ってもらうことが重要です。視覚的に魅力的なコンテンツや、ストーリー性を持たせた広告を用いて、ユーザーの関心を引き、自然な形で商品やサービスに触れてもらうアプローチが効果的です。

2. 顕在層向けのWEB広告戦略

2.1 顕在層とは?

顕在層は、既に商品やサービスに対して明確なニーズを持っている、購買や申し込みの検討段階にあるユーザー層です。顕在層には、具体的に商品やサービスのメリットを訴求し、**コンバージョン(購入や申し込み)**を促す広告が求められます。

2.2 顕在層向けの広告戦略

2.2.1 リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は、検索エンジンで特定のキーワードを検索したユーザーに広告を表示する方法です。顕在層は既に購入や申し込みを検討しているため、商品名やサービス名に関連する検索を行い、そのタイミングで効果的な広告を表示することが可能です。

戦略:
  • 具体的なキーワードを入札対象にする: 商品名やブランド名、競合との比較ワードなどをターゲットにし、購買意欲の高いユーザーにリーチ。
  • 明確なメリットを提示: 「送料無料」「今だけ割引」「限定キャンペーン」など、具体的な特典をアピールし、行動を促す。
  • 最適なページに誘導: リスティング広告から、ユーザーの検索キーワードに最も関連性の高い商品ページやランディングページ(LP)に直接誘導。
具体例:
  • 「東京 ホテル 安い」と検索したユーザーに、割引プランを強調した広告を表示し、宿泊予約ページに誘導する。

2.2.2 リターゲティング広告

リターゲティング広告(リマーケティング広告)は、以前にウェブサイトを訪れたが購入に至らなかったユーザーに対して、再度広告を表示して購買を促す手法です。顕在層は商品に興味があるものの、まだ最終的な行動を取っていないため、リターゲティング広告で再度アプローチすることでコンバージョンを狙います。

戦略:
  • 閲覧履歴に基づいた広告配信: 商品ページを訪れたが離脱したユーザーに対し、再びその商品を表示し、購入を促す。
  • 限定オファーや割引クーポンを提示: 再アプローチの際に特典を提示し、購入意欲を高める。
  • ダイナミック広告: ユーザーが閲覧した商品や類似商品を自動的に広告として表示することで、パーソナライズされたアプローチが可能。
具体例:
  • ショッピングカートに商品を入れたが購入を完了しなかったユーザーに対し、GoogleやFacebookで「カートに残っている商品が10%オフ!」という広告を表示し、購入を促す。

2.2.3 動的検索広告(DSA)

**動的検索広告(Dynamic Search Ads)**は、ウェブサイトのコンテンツに基づいて自動で生成される広告です。顕在層が商品やサービスを検索した際に、関連するページを自動的に広告として表示し、コンバージョンへと導きます。

戦略:
  • ウェブサイトのコンテンツを最適化: 広告に表示されるページをユーザーの検索意図に応じた内容にするため、サイト全体をSEO対策しておく。
  • 具体的なメリットを強調: 自動生成された広告に対して、「送料無料」や「初回割引」など、購入を後押しする要素を含める。
具体例:
  • 家具販売サイトで「ダイニングテーブル 安い」と検索したユーザーに、最も関連性の高い商品ページを広告として自動的に表示し、購入を促す。

2.3 顕在層向け広告戦略のまとめ

顕在層に対しては、購買意欲がすでに高い状態なので、具体的なオファーやメリットを提示して、ユーザーの行動を強く促す広告が効果的です。リスティング広告やリターゲティング広告を使い、タイミングよくアプローチすることで、コンバージョン率を最大化できます。

3. 潜在層・顕在層へのアプローチを組み合わせた戦略

潜在層と顕在層は、それぞれ異なる広告戦略が求められますが、両者に対して適切なアプローチを組み合わせることで、効率的なマーケティングが可能です。

3.1 広告チャネルを分ける

  • 潜在層にはSNS広告やディスプレイ広告を使って、認知度を高める。
  • 顕在層にはリスティング広告やリターゲティング広告で、具体的な購入・申し込みを促す。

3.2 データ活用で精度向上

  • 潜在層向けの広告から得たデータを基に、興味を示したユーザーをリスト化し、その後リターゲティング広告で顕在層へとシフトさせる。

まとめ

潜在層にはまず認知と興味喚起を狙った広告を展開し、視覚的なクリエイティブやストーリー性を重視したアプローチが効果的です。一方、顕在層には具体的なメリットを提示して購買や申し込みを促す戦略が重要です。リスティング広告やリターゲティング広告を活用し、適切なタイミングでアプローチすることで、コンバージョン率の最大化を図ることができます。

執筆者プロフィール

tsuru

ボボコンサルティング株式会社にて、広告の運用や営業を担当しています。 商品やサービスによって最適な戦略は異なるため、クライアント様の商品やサービスをしっかり理解することを大切にしております。 このブログでは、弊社の「コスパ広告くん」を知っていただくきっかけとして、WEBマーケティングに関連する記事を更新しております。