アイキャッチ画像とは?クリック率が上がるデザインの基本【ブログ運用】


この記事のゴール

アイキャッチ画像の役割を正しく理解し、クリック率を上げるためのデザイン原則、サイズと形式の基準、レイアウトのコツ、無料ツールを使った作成フロー、改善のしかたまでを一通り押さえます。この記事を読めば、明日から迷わず量産と改善ができます。

アイキャッチ画像とは?

記事一覧やSNSのシェア時に表示される記事の顔。検索結果やフィードの中で一瞬で内容と価値を伝え、クリックを促すサムネイルのことです。視線を止める、内容を誤解させない、ブランドを認知させる、という三つの役割を同時に果たします。

なぜクリック率が上がるのか

  1. 注意の獲得
    明暗差、色相差、人物の視線などは人間の無意識に強く作用します。
  2. 意図の一致提示
    画像内テキストや象徴的な図解で検索者の意図と一致するとクリックされやすくなります。
  3. 安心感の付与
    ロゴや一貫したトーンは品質保証として機能します。

デザインの基本原則(まずはここから)

  1. 強いコントラスト
    背景と文字色の明暗差をはっきりつける。白地に黒、濃色地に白など。
  2. 主役は一つ
    視線の着地点を一つに絞る。人物、アイコン、数値のいずれかを主役に。
  3. 階層設計
    大見出し(最重要フレーズ)>補足ワード>ロゴの順で大きさと重みを決める。
  4. 余白の確保
    文字や要素の周囲に余白を置くと可読性と上質感が上がります。
  5. 文字は短く太く
    6〜12語、13〜24文字程度を目安に。可変幅の日本語は行間を広めに。
  6. 顔と視線の活用
    人物の顔、特に視線のある写真はスクロールを止めやすい。視線の先にタイトルを配置。
  7. ブランドの一貫性
    カラーパレット、フォント、ロゴ配置をテンプレ化し、一覧で統一感を出す。

サイズ・比率・ファイル形式の基準

一覧表示やSNSでの見切れを防ぎ、軽くて速い表示を目指します。

用途推奨サイズ(px)比率文字のセーフゾーン形式目安容量
ブログ一覧 / OGP1200×6301.91:1中央80%JPEG / WebP200KB以下
X(旧Twitter)カード1200×628 または 1600×9001.91:1 / 16:9中央80%JPEG / PNG / WebP200KB以下
Facebook / LinkedIn シェア1200×6301.91:1中央80%JPEG / WebP200KB以下
はてな / RSS リーダー1200×6301.91:1中央80%JPEG / WebP200KB以下
Pinterest等 縦長1000×15002:3中央70%JPEG / PNG300KB以下

ポイント
・上下左右10%は切り抜かれても成立するレイアウトにする
・写真主体はJPEG、図解や文字くっきりはPNG、両方の良いとこ取りはWebP
・Web表示を最速にするならWebPと適切な圧縮を選ぶ

注釈
SNSやプラットフォームの表示仕様(推奨サイズ、比率、カード形式、OGPの扱い、テキストの切り出しなど)は変更される可能性があります。公開前に各サービスの最新ガイドラインとプレビューで必ず確認してください。

テンプレート運用で量産体制を作る

「毎回ゼロから作る」をやめ、テキスト差し替えだけで回せる仕組みにします。制作時間が半分以下になり、ブランドの統一感も保てます。

テンプレ化の設計図

  1. 使い回すレイアウトを3〜5種類決める
    ハウツー、比較、事例、ニュース、ランキングなど記事タイプ別に用意。
  2. プレースホルダーを定義する
    メイン、補足、カテゴリ、発行月、番号、ロゴの差し替えだけで成立する設計に。
  3. 安全マージンを固定
    文字のセーフゾーンをガイドにして、どのサイズでも見切れないようにする。
  4. マルチサイズを同時に用意
    1200×630(OGP)、1080×1080(一覧やSNS)、1000×1500(Pinterest)を同一テンプレから派生。

プレースホルダー例とルール

プレースホルダー入れる内容の例ルール
タイトル短縮アイキャッチ画像の作り方全角13〜24文字、1〜2行。記号多用は避ける
補足ベネフィット無料ツールで最短制作10〜16文字。抽象語より具体語
カテゴリタグブログ運用3〜6文字。左上固定
発行月2025年10月半角数字+年/月。右上小さく
番号Vol.12省略可。連載やシリーズで使用
ロゴ企業ロゴ透明PNG。右下3%余白を確保

管理と命名のコツ

・テンプレ名は記事タイプ+配色名(howto-blue、compare-dark など)
・ファイル名はスラッグ+サイズ(ogp-eye-catch-1200×630.webp など)
・配布先は共通ドライブ。改変は担当者を限定し、変更履歴を残す

推奨ツールの機能活用

・Canva:ブランドキット、マジックリサイズ、スタイル
・Figma:オートレイアウト、コンポーネント、制約、バリアント
・Photopea:PSD互換でブラウザ上で差し替え運用

テンプレ運用の流れ

  1. テンプレを複製
  2. タイトル短縮と補足を差し替え
  3. 背景を写真または単色に差し替え(可読性優先)
  4. ロゴ、発行月、カテゴリの位置を確認
  5. 1200×630、1080×1080、1000×1500で書き出し
  6. CMSでプレビューし、見切れと潰れを確認

よくあるテンプレ設計の失敗

・長い語で改行が崩れる
行数を固定せず、行間を広めに設定。長い語は縮小ではなく短縮語を入れる運用ルールに。
・SNSで文字が切れる
セーフゾーンのガイドを表示したまま書き出しテストを行う。
・背景と文字がケンカする
半透明の帯かグラデーションを常設。背景を暗めに落とせるスイッチを用意。

テキスト量とレイアウトのコツ

見出し語を最小限に圧縮し、検索意図の核だけを入れます。

・メインフレーズは7〜12語、1〜2行に収める
・数字で具体化(3つの方法、完全ガイド、最新 など)
・禁止語の回避(抽象語だけ、煽り過ぎ、約束未回収)
・三分割や三分割グリッドでの配置は安定。左上から右下へ視線が流れる想定
・背景写真は被写界深度が浅いもの、またはブラー処理で文字の可読性を担保

よく使う構図テンプレ(コピペ運用OK)

  1. 教科書型
    左に大きなタイトル、右に象徴アイコン。下辺に細い帯でカテゴリ色。
  2. 比較型
    2カラムで左右に要素。左にA、右にB、中央にVS。背景色は明暗で分ける。
  3. 実例・事例型
    数字を主役に。中央に大きく指標(CTR+35%など)、下に小さく補足。
  4. ニュース・速報型
    赤や黄の帯で新着を強調。年月を四角形で囲う。写真は抽象度高め。
  5. ハウツー型
    上に行動動詞(始め方、作り方、設定)、下に対象(WordPress、CRM など)。
  6. ランキング・まとめ型
    王冠やナンバリングのアイコンを小さく添え、視線の邪魔はしない位置に。

カラーとフォントの選び方

・色は3色まで。ベース、アクセント、警告(注意喚起)
・アクセント色はブランドカラーを使用し、背景とのコントラスト比を高める
・フォントはゴシック系を基本に、太さは見出し太字、補足は中太。縦書きは避ける
・日本語は字面が詰まりやすいので、文字間隔をやや広めに

素材と権利の注意点

・商用利用可能な写真やイラストを使う。利用規約を必ず確認
・人物写真は肖像権とモデルリリースの有無を確認
・引用ロゴやUIのスクリーンショットはガイドラインに従う
・生成AI画像は規約と安全性を確認し、過度な誤認を招く表現は避ける

作り方フロー(無料ツール中心)

  1. 目的と一言ベネフィットを決める
    検索意図の要約と読む理由を10〜15文字で。
  2. 下書きレイアウトを決める
    先述の構図テンプレから1つ選ぶ。セーフゾーンを意識。
  3. 素材を用意する
    写真は商用可の素材サイト、アイコンは公式ライブラリから選ぶ。
  4. 作成
    Canva、Photopea、Figmaなどで制作。ブランドカラーとフォントはライブラリ化。
  5. 書き出し
    1200×630のWebPまたはJPEGで書き出し。ファイル名は英数字と記事スラッグを含める。
  6. 圧縮
    オンライン圧縮で200KB以下に。文字のにじみが出ない範囲で。
  7. 配置とプレビュー
    CMSのアイキャッチ、OGP、SNSプレビューで切れや潰れを確認。

A/Bテストと改善の進め方

・タイトル変更とアイキャッチ差し替えは同時に行わない(原因が分からなくなるため)
・差分は一箇所だけ。背景色、人物の有無、数字の有無など一つずつ検証
・計測はクリック率と滞在のセットで見る。CTRだけ上がって内容ミスマッチだと離脱が増える
・勝ちパターンはテンプレート化して全記事に水平展開

よくある失敗と直し方

・文字が背景に溶ける
背景を暗くする、半透明の帯を敷く、縁取りをうすく入れる。
・要素が多すぎて視線が散る
主役を一つに。アイコンは1個、文字は2行まで。
・ブランド感がバラつく
カラー、フォント、ロゴ位置をスタイルガイド化。テンプレを複製運用。
・スマホで潰れる
文字を中央寄せの大きめに。上下10%は安全マージンに。

すぐ使える制作チェックリスト

  • 1200×630(OGP)、1080×1080、1000×1500の3サイズをテンプレ化した
  • タイトル短縮、補足、カテゴリ、月、ロゴの差し替えだけで運用できる
  • 文字は13〜24文字、2行以内、強いコントラストで可読
  • 主役は一つ。余白を確保し視線の流れが明確
  • ブランドの色・フォント・ロゴ位置がテンプレ通り
  • 200KB以下に圧縮し、WebPまたはJPEGで書き出し
  • SNSプレビューで切れや潰れがない
  • 画像内の約束を本文で必ず回収できる

まとめ

アイキャッチは小さなキャンバスの中で、意図を瞬時に伝え、信頼を担保し、クリックを引き出す装置です。強いコントラスト、主役の明確化、サイズとセーフゾーンの厳守、そしてブランドの一貫性。ここにテンプレート運用を組み合わせれば、テキストを差し替えるだけで高速かつ均質に量産でき、運用の歩留まりが大きく改善します。まずは記事タイプ別に3〜5種類のテンプレを作り、今週の新規と上位記事の差し替えから始めましょう。

集客ならコスパ広告くんに相談がおすすめ!

フォームでコスパ広告くんと相談してみる

※「コスパ広告くん」は弊社ボボコルンサルティング株式会社運用の、定額広告サービスです。

執筆者プロフィール

ad-staff

ボボコンサルティング株式会社にて、広告の運用や営業を担当しています。 商品やサービスによって最適な戦略は異なるため、クライアント様の商品やサービスをしっかり理解することを大切にしております。 このブログでは、弊社の「コスパ広告くん」を知っていただくきっかけとして、WEBマーケティングに関連する記事を更新しております。