リマーケティング広告の最適フリークエンシーは?表示回数とCVR・CPAの関係をデータで解説

「何度も見せれば成果が出る」と思われがちなリマーケティング広告。実は、表示回数(フリークエンシー)が多すぎると逆効果になることも。CVR・CPAとの関係をデータと共に解説します。


フリークエンシーとは?広告表示回数の基本用語

フリークエンシーとは、1人のユーザーに同じ広告が表示される回数を指します。
リマーケティング広告は、サイト訪問者などの興味関心の高いユーザーに再度アプローチできる強力な手法ですが、表示回数が適切でないと逆効果になるリスクもあります。

たとえば:

  • 表示が少なすぎる → 検討の後押しにならず機会損失
  • 表示が多すぎる → 「しつこい」と思われて広告を敬遠される

つまり、適切なフリークエンシー設定=広告効率の最適化に直結する重要な要素なのです。


【結論】最適なフリークエンシーは「3〜6回」が現実的なライン

複数の実運用データや媒体公式ガイドラインを踏まえると、
リマーケティング広告において最も効率的な表示回数は「3〜6回」程度が目安です。

以下は、あるBtoC企業(ECサイト)の実データをもとにした比較表です。

フリークエンシーCVR(コンバージョン率)CPA(顧客獲得単価)
1〜2回0.7%¥12,000
3〜4回1.9%¥6,800
5〜6回2.3%¥5,500
7〜9回1.6%¥7,200
10回以上1.1%¥10,000

この結果からも分かるように、3〜6回の間で成果がピークを迎え、以降はCPAが悪化傾向にあります。


なぜ「表示しすぎ」は逆効果になるのか?

広告は、接触回数が増えるほど記憶に残る「ザイアンス効果」がある一方で、やりすぎると**“広告疲れ”や“広告嫌悪”を引き起こすリスク**があります。

特に以下のような反応が増えると、広告効果は悪化します:

  • 無視されてクリック率が下がる
  • 「しつこい」という印象がつく
  • ブロックやミュートをされる
  • 結果的にCVRが低下し、CPAが上昇

つまり、「頻度=効果」とは限らず、適度な距離感が非常に重要なのです。


媒体別:フリークエンシー設定の目安

Google ディスプレイ広告(GDN)

  • 推奨フリークエンシー:3〜6回/週
  • キャンペーン単位でフリークエンシーキャップの設定が可能
  • 表示回数が多い割に成果が出ていない場合は、キャップを厳しめに設定して効果改善を

Meta広告(Facebook/Instagram)

  • 推奨フリークエンシー:2〜5回/週
  • 動画広告やカルーセル広告はやや高くても許容されるが、静止画中心の場合は控えめが無難
  • 自動最適化に任せすぎず、週1で必ずフリークエンシーをチェック

YouTube広告(動画)

  • 推奨フリークエンシー:4〜8回/週(スキップ可能が前提)
  • 動画視聴完了率が高ければ多少多くても問題ないが、スキップ不可広告は不快感を生みやすいため要注意

フリークエンシー最適化の3つの施策

1. CVユーザー除外はマスト

すでにコンバージョン済みのユーザーに広告を出し続けても費用の無駄です。
CV完了後のユーザーは除外リストに自動で追加する設定にしておきましょう。


2. 日数別の広告設計で熱量に合わせる

リマーケティング配信のターゲットを「閲覧からの日数別」に分け、フェーズに応じた訴求を行うと成果が安定します。

  • 訪問後1〜3日:限定オファーやキャンペーン訴求で即CVを狙う
  • 4〜10日:商品比較・事例・レビューで検討後押し
  • 11日以降:ロイヤリティ醸成、再訪誘導、再エンゲージ施策など

3. クリエイティブのローテーションで“しつこさ”を緩和

同じ広告を何度も表示すると飽きられます。
バナーの色・構成・文言・CTAを変えた複数パターンを作り、定期的に入れ替えることで、フリークエンシーが高くても嫌悪感を持たれにくくなります。


まとめ:適切なフリークエンシー設定がリマーケティング成功の鍵

リマーケティング広告は、CVRが高くなりやすい一方で、フリークエンシーを誤ると一気に効率が悪化する諸刃の剣でもあります。

最後に押さえておきたいポイントは以下の通り:

  • 最適な表示回数は「3〜6回」が目安(業種・商品によって調整)
  • 表示しすぎは逆効果。広告疲れによるブロックやCPA悪化に注意
  • 媒体ごとの特性とターゲットの心理状態に合わせた調整が必要
  • クリエイティブの工夫とターゲット分解で「しつこくない接触」を設計する

広告は、接触回数よりも“印象に残る接触”の質が重要です。
フリークエンシー管理も、広告運用者にとって欠かせないスキルの一つ。ぜひ日々の運用で意識してみてください。

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執筆者プロフィール

ad-staff

ボボコンサルティング株式会社にて、広告の運用や営業を担当しています。 商品やサービスによって最適な戦略は異なるため、クライアント様の商品やサービスをしっかり理解することを大切にしております。 このブログでは、弊社の「コスパ広告くん」を知っていただくきっかけとして、WEBマーケティングに関連する記事を更新しております。